ハービー・マンのアルト・フルートがラルフ・バーンズ・オーケストラ、フランク・ハンター・オーケストラと共に創った傑作盤です。
初心者の人々にこそ聴いて頂きたい作品です。前半分の6曲が、バーンズ・オケ、後ろ半分の6曲が、ハンター・オケとの録音になっていて、つまりアナログレコード時代の"裏、表"の仕分けになっています。本作を、「ジャズでは無い普通のオーケストラ」と言う人も居るかも知れません。全然スイングして無いし、要所要所でドカンとやりません。オケの構成もストリングス主体でハービー・マンのフルート以外のホーンのソロは少しだけしか有りません。ジャズ・オーケストラと言うと誰もが派手なビッグバンドをイメージします。しかし、これはもう全然違います。ビッグバンドを期待すると見事に裏切られるでしょう。このアルバムに出てくるオーケストラは、優しく柔らかで緩やかに豊かに包み込んできます。昔の人々が抱いていたであろう"リッチ"な気分はこの様な感じだったのでしょう。1950年代の"癒し"がここに在ります。この盤を最初に聴いたときの感想は、「こんなの最近無いもんなあ…」でした。ジャズのレーベルとしては名門の"ベツレヘム"の美ジャケトップ?位にランクづけされる程有名な背伸びをしている女性の足元もソニー・クラークの同年作「クール・ストラッテン」に負けない位のアピール度です。デイブ・ブルーベックの'65「エニシング・ゴーズ」にしてもそうですが、やっぱり女性の美脚は一枚の写真だけで充分な物語を創ってしまう様です。さて、曲毎の解説が出来なくなってしまいましたが、個人的に最も気に入っているのが10曲目、フランク・ハンター・オケとの「ムーン・ラヴ」!。グレン・ミラー・オーケストラもこの曲を取り上げていますが、やはり本作でのハンター・オケ+マンのアルトフルート演奏が最高です。ぜひ皆さんにも手に取って頂き、ロマンチックな一時を過ごして欲しいのですが、
右にアフィリエイト・リンクしている物はちょっと高価過ぎます。限定生産だった為、価値が上がってしまったのでしょう。私はこれを3千円以下で入手しました。余程欲しくない限りは、購入に踏み切らずジャズに強い店を数件足を運んで見る事をお勧めします。運が良ければ妥当な予算でGET出来るでしょう。余談になりますが、今話題の初期の復刻盤、'57「ヤード・バード・スィート」も同じ運命を辿るのではと、危機感を覚えているのは私だけでしょうか?。
■1956年ニューヨークにて録音。■レーベル : ベツレヘム
■アルト・フルート=
ハービー・マン
ラルフ・バーンズ・オーケストラ フランク・ハンター・オーケストラ