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フルート(彼の場合鼻で吹きます)を始め様々な楽器をこなしますがテナー奏者として紹介しておきます。代表盤、'62「ドミノ」。永い事聴いてませんでしたが、今改めて聴いてみると初心者に親しみやすい解り易い音楽で、加えて言うなら結構ガンガン鳴らすタイプです。世間では革新的にして前衛的と言う印象を持たれがちですが、むしろ"正統派"
が在るとしたらそちらのグループに入れたいくらい、しっかりとしたジャズをやっています。過去には、"グロテスク"
等と揶揄された様ですが、"グロい" のではなく、"クロい" の間違いでは?と思わせる位黒人音楽の伝承を受け継いでいます。実は彼は、"ブラインド(盲目)"
なのですが記録では、“ 2歳のとき、看護婦の医療ミスにより視力喪失 ” とあります。サヴァン症候群的な天才と言うよりむしろ熱中型で
"情熱の炎" を音楽の演奏やアイデアにぶつけるタイプです。 最も関係の深かったミュージシャンは何と言ってもベース奏者のチャールズ・ミンガスで、かつては50年代ミンガスのバンドに参加したこともありましたがこの頃から複数の楽器をこなしていました。ミンガスバンドへの参加がきっかけで知られる様になり、自身の盤を録音し始めたのは、'60年代に入ってからで、'70年代半ばに他界するまで活躍しました。
息継ぎしながら吹いたり(この奏法は現在では、"循環呼吸" と呼ばれ今尚高度な演奏技術として知られています。)、一曲の中で幾つもの楽器を持ち替えたりと言う様な曲芸にも似た特異な演奏スタイルも考えてみれば、視力のハンデとは直接関係が無いとはいえ生活の中で目が見えないとどうしても楽器に触れる時間が多くなり音楽以外に自分のやり場所を見出せなかったよくあるケースのひとつかもしれません。'62「ドミノ」。'64「アイ・トーク・ウィズ・ザ・スピリッツ」。'65「リップ、リグ&パニック」。'67「ザ・インフレーテッド・ティア
“溢れ出る涙” 」。'68「ヴォランティアード・スレイブリー」。名義盤としてはこれらが代表盤ですが、本名である
" ラサーン・ローランド・カーク " を名乗っている盤も在るので要注意。
※マンゼロとストリッチについての記述 : カークが演奏していたと言う謎の楽器2つについての解説。
マンゼロ= どうやらソプラノサックスの変種、"サクセロ"を更に改良した物らしいです。MZOと略されている筈です。
ストリッチ=こちらは"ストレート・アルトサックス"を改造したものらしいですが。
私は、これらの元となる"ストレート・アルトサックス"や"サクセロ"の存在すら知りませんでした。
長い歴史の中で消えて言った楽器も結構あるようです。
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